
すっかりご無沙汰している間に、季節はすっかり春。
雪好きのわたしとしては、春を両手放しで素直に喜べない
複雑な心境ではあるけれど、もちろん春には春の楽しみもたくさんあるわけで
心浮き立つ春には間違いありません。
この時期になると、ご近所のあちこちから花の便りが聞こえてきます。
カタクリの花が咲き始めたとの情報を得て
好天の日曜日、さっそく近くの里山にでかけてきました。

カタクリは、スプリング・エフェメラルの代表選手。
スプリング・エフェメラルとは、春先に花をつけ、夏まで葉をつけると
あとは球根のみとなって地下で過ごす一連の草花の総称。
地上に姿を見せるのは、ほんの僅かの期間。
「春の儚いもの」「春の短い命」という言葉の意味を持つ野生の春の花。

ここのところ忙しい上に、週末の天気がいまいちで
あまり遊んであげられなかったベンは
久々のお山にとてもうれしそう。
頂上まで一時間ほどの山道ずっと、カタクリの群生です。
まだまだツボミがほとんどで、時期はまだ少し早かったよう。
満開になると、さぞ圧巻なことでしょう。

里山の雪はすべて消えてしまったけれど
ちょっと遠くに目をやれば、まだまだ雪深そうな白山が
一際白く輝いていました。
来年また、雪山を歩くのが楽しみです。

もうひとつのスプリング・エフェメラル、福寿草。
その福寿草の一種、ミチノクフクジュソウは、北方系の植物で
自生するものではここに咲くものが南限だと言われています。
絶滅の危機が懸念され、数年前から市が天然記念物に指定して
保護を始めたとのことで、ここでは地主の方が畑仕事をしながら
管理をされているそう。

家からそう遠くない里山のあちこちに一斉に芽吹く花たちは、
そりゃ京都の桜なんかとは違って非常に地味ではあるけれど
都会にいては出会えない、田舎ならではの春の贈り物。
次はミズバショウが咲くのを楽しみにしています。
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- 2008/04/08(火) 23:07:18|
- 田舎の風景
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