DAY BOOK from countryside

田舎暮らしビギナーが愉しむ田舎の暮らし。

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憧れの頂へ 後編

130923_1.jpg
いざ!ジャンダルムへ。




前編




夕べはキレイな星空が広がっていたようです。
どうせ撮影も出来ないし、暖かい部屋から出るのが億劫で
本を読んだり、ネット(docomo電波バッチリ)したりしながらゴロゴロしていたら
消灯したのも知らずにあっという間に眠ってしまいました。

ちなみに、小屋の夕食は7回戦!(ひー)
最後の組は、8時頃になっていたのではなかったか。
わたしは素泊まりとしたので、持参したカップスープとおにぎりで、
簡単に済ませてしまいました。
お湯は相方に頼めば沸かしてもらえたけれど、もう面倒くさいのでお金で解決。
ロビーに置いてあるポットをセルフで使用出来、料金は自己申告で料金箱へ。
インスタントコーヒーとティーバッグの紅茶が250円。
お湯はカップ一杯で50円。
もうね、大人はそんなところでケチケチしないわよ(笑)



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同室の方が、ゴソゴソと準備を始める音で3時頃目が覚めました。
よく眠れたので、いつになく良い目覚め。
部屋は暖かいし女子部屋なので、その場でガバっと脱いで着替えも楽チン。

明るくなると奥穂への取り付きが渋滞しそうなので
暗いうちに出発しようと、相方とは4時半に待ち合わせています。
手早く準備も完了し時間に余裕があったので
ロビーに下りて、ゆっくりコーヒーを飲みながらパンをかじって相方を待つ。


4:30 
真っ暗な中、ヘッデンを灯して穂高岳山荘出発。
前後に人はいますが、とくに渋滞はなくサクサクと進みます。
ってかむしろ、わたしは朝イチの登りにヘロヘロです。

ひと登りすると、ぱっと視界が開け
まだ明けない空に、ジャンの勇姿が浮かび上がっていました。





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奥穂山頂で、ご来光を待つ人々。


山頂への分岐を折れたところでひとまず待機。
ヘルメットと手袋を装着して、明るくなるのを待ちます。





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5:20
ほどなくヘッデンが必要なくなる程度に明るくなり、さぁいよいよ出発です!
恐怖心も気負いもなく、わたしは不思議なくらい平常心でした。





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出発すると間もなく、「全行程でここが一番ビビる場所だから」と、
相方に散々聞かされていた「馬ノ背」。
左右が何百メートルとスッポリ切れ落ちた鋭角な尾根は、凄まじい高度感。
しかも、奥穂側からだとそれを下ることになるのだから
より視覚的高度感は増長されます。

だけど、実際上に立ってみるとわかるのですが
手がかり足がかりは豊富にあるんです。
とにかく浮き石を掴まないよう慎重に見極めて、一歩一歩確実に。
ビビらず落ち着いて進めば、導かれるように降りられるようになっているんです。






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正直、皆がいうほど怖くはなかったんです。
とても集中していたんだと思います。
今、ここを歩くことが出来るということがとにかくうれしくて。






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馬ノ背を無事クリアして振り返ると、吊り尾根の向こうから
真っ赤な朝日が顔を出していました。





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モルゲンロートに染まる、ジャンダルムとロバの耳。
ここまで来た者だけが見ることの出来る景色。





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振り返れば、槍の姿も。





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ロバの耳の取り付き。
ほぼ垂直の壁ですが、手掛かり足掛かりに困ることはありません。






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ロバの耳を乗り越えると、目の前にバーーンとジャンがそびえていました。
ここまでの険しさがあるからというのはもちろんのこと、
みなを惹きつけてやまない魅力の理由は、このシンボリックな山容も
大きく影響しているのではないでしょうか?






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直登ルートに、残置ロープがありました。
ジャンを直登するには、ザイル確保が望ましい難しいルートです。
もちろんわたしには無理なので、西穂側にトラバースしてからアタックします。

回り込むと西穂側の壁は意外に広く、フリーソロ状態。
思い思いにルートを見つけ、各々自由に上り詰めて行きます。





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6:15 ジャンダルム登頂

槍から続くこの稜線、ずっと繋いできたんだな~と思うと
感慨もひとしおです。






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ずっと会いたかったジャンの天使。
長年風雨に晒され腐食したらしく、支柱が取れて彼女は下に落ちていました(涙)
ところでこの天使、いったい誰がここに置いたのか?
ネットで色々調べてみても、詳細はよくわからないのです。
そんなところもまた、夢があるのかな。






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憧れだったジャンダルム。
山頂に立った今、ほんとはゆっくり感慨に浸りたいところですが
うちの鬼軍曹は、そんな悠長なこと許してくれません。

「どんどん人が来るから、先を急ぐぞ!」




ここまで、奥穂からあっという間の一時間弱でした。
でもほんとに大変だったのは、ここからだったのでした・・・orz

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名残惜しくて、振り返って見るジャン。
あ、あれ?
ぜんぜんとんがってないジャン!
あれじゃジャンじゃないみたいジャーン!






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ザレザレゴロゴロ。
とにかく落石に注意しながら、このルート上唯一のエスケープルートのある
天狗のコルまで、一旦標高をグンと下げます。






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ふたたびよじ登って天狗の頭を乗り越えて・・・






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間天のコルまで下る途中で・・・





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キタ━(゚∀゚)━!
楽しみにしていた(←アホ)、これが噂の逆層スラブ!!

岩、ツルツルに見えるでしょ?





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でもこれが案外大丈夫。
鎖を頼りに、フリクションを効かせてスルスルと降りられます。
ビブラム様のお陰です。

ただし、濡れていたらかなり怖そうです。






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お次は間ノ岳。
またまた垂直の壁を攀じ登ります。
この奥西ルート、全行程浮き石だらけなのですが
とくにこの間ノ岳周辺は注意が必要。

高度感や、滑落なんかより、何より怖いのが落石。
当たるのはもちろん嫌だけど、当てる方がもっと恐怖。
石を落とさないように、とにかく慎重に進みます。






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間ノ岳を乗り越え、赤石岳を過ぎると、いよいよ目の前に西穂高岳が。
狭い山頂に、たくさんの人々がひしめいているのが見えます。

とにかくこの登りが辛くてですねぇ・・・
わたしは途中でガス欠になって、ザックを放り出してパンをかじりました(苦笑)






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9:50 西穂高岳山頂

奥穂からここまで4時間30分。ふ~
一応ここまでで、登山地図の破線ルートは終了です。






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振り返ると、来た道がガスで煙っていました。






130923_28.jpg

西穂高岳を乗り越えると、いきなり登山道的な感じ。
奥穂からここまで、こんな平たい道はなかったですからねぇ。
難易度がずいぶん違うのがわかります。






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ガスが湧いてきたな~と思っていたら、すかさずこの子の出現です。
お腹のあたりが、冬毛になりかけていました。
そういえば、今年に入って初めて見る雷鳥かも。
今年はそれだけ、天候に恵まれていたってことなのかもしれません。






130923_30.jpg
は~ やり遂げた・・・


独標のあたりまで来ると、ずいぶん人が増えてきました。
渋滞に巻き込まれつつ、あとはひたすら下るのみ。






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11:45 西穂山荘

またもや鬼軍曹に尻を叩かれ、トイレもガマンし山荘スルー。
ラ、ラーメン・・・





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12:40 西穂登山口

やりきって、気が抜けたのかもしれません。
全行程通して、わたし的には西穂山荘からここまでが一番キツかった(笑)
軽い登り返しで、行き倒れるかと思いました。
ハイキング風情のおじさんにまで抜かれて泣けました。





---
この日もこのルート上で、落石を起因とする滑落事故がありました。
どんなに注意をしていても、ここでは危険は隣り合わせ。
わたしが無事歩き通せたのは、運が良かっただけなのかもしれません。

怖いところで怖いと思わないのは、むしろ危険。
と、相方は言います。
わたしの頭の中のネジは、やはりどこか足りないのだろうか?

山登りを始めて6年。
今回の山行は、少しずつステップアップしてきた集大成だったと思います。
スリルを楽しんでいるつもりは毛頭ないけれど、
岩歩きが、やっぱり好きだし楽しいなとあらためて実感しました。

さて次は、どこを目指しましょうか。



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  1. 2013/09/30(月) 22:10:10|
  2. お山
  3. | コメント:12
<<日本一! | ホーム | 憧れの頂へ 前編>>

コメント

ジャン♪ コンプリ♪ コングラッチュレーション♪

ハラハラもドキドキもさせない安定した男前な文章が素敵です☆

>さて次は、どこを目指しましょうか。

破線ルートやったら、ほんなら次は北鎌しかないっしょ!
マルチピッチのアルパインなら選択肢はウンザリありますが(笑
  1. 2013/10/01(火) 00:10:00 |
  2. URL |
  3. katsu♨ #-
  4. [ 編集]

おめでとうございます。
6年間の集大成とのよし、心よりお祝い申し上げます<(_ _)>
ブログを拝見している最中、昨年の夏の記憶が少しだけ甦りました(遠い目…)
ありがとうございます。

さて、
>正直、皆がいうほど怖くはなかったんです。
やはりネジ…(バキッボゴォ
もとい、仰るとおり馬の背よりもラクの方が恐い、と僕も思います。
前後にほかの登山者がいるときはなおさらですね。

>ハイキング風情のおじさんにまで抜かれて泣けました。
うち相方は西穂〜西穂山荘で、妙齢のご婦人とデッドヒートを繰り広げてました(笑)

mieさんのさらなる一歩に期待しております☆
  1. 2013/10/01(火) 09:12:53 |
  2. URL |
  3. 老犬“ロープウェイ遠い…”2号 #JalddpaA
  4. [ 編集]

>katsu♨さん

サンキューベンジョマッチ♪

> ハラハラもドキドキもさせない安定した男前な文章

文才がないもんで、ドラマティックな筋立ては出来まへーん(>_<
でも実際、ハラハラドキドキって感じではなかったのかな、と思います。
ワクワクモクモクといふ感じでしょうか?(笑)

> ほんなら次は北鎌しかないっしょ!

やっぱそうっすか?
ではまずは、エイトノットの結び方を思い出すところから始めなければ・・・
そのうち、外岩で遊んで下さいね~
  1. 2013/10/02(水) 12:45:34 |
  2. URL |
  3. mie #YjQ.5aTo
  4. [ 編集]

>ロープウェイ遠い2号さま

ジャン挑戦にあたっては、山煩ブログを熟読させて頂きました。
ヨメぼん様のがんばりに、ずいぶんと触発されました。
こちらこそ、ありがとうございます。
山歴も、徘徊している山域も、なんとなく同じ匂いがしますよね、わたしたち。
クドイようですが、いつか山でご一緒出来るのを楽しみにしています!

> 仰るとおり馬の背よりもラクの方が恐い、と僕も思います。

白状すると、落としたんですよわたし。
すぐ下に登山者がいて、幸い小さい石だったし当たらなかったけれど
本当にビビリました。
人に当てて傷つけるくらいなら、自分で喰らって散りたいと本気で思いました(涙)

> 西穂〜西穂山荘で、妙齢のご婦人とデッドヒート

デッドヒートを繰り広げる気力さえなかったですorz
鼻をかむのを理由にして、さりげなくスマートに道を譲りました(爆)

さらなる一歩は外岩から♪
そのうち岩山で会いましょう。
  1. 2013/10/02(水) 12:59:12 |
  2. URL |
  3. mie #YjQ.5aTo
  4. [ 編集]

追伸
雪が降る前に御在所前尾根ご一緒しませんか?
もげら兄さんとご相談くださいませ。
  1. 2013/10/02(水) 14:28:31 |
  2. URL |
  3. 老2 #JalddpaA
  4. [ 編集]

スッゲーって感心しながら読ませていただきました。
たぶん、この先、私にはこんな経験はできないかも
ね… って。私の知らない世界に挑む人たち、素直
に尊敬しちゃってます。
そしてジャンの天使。素性や経緯がよく分からないのも浪漫でしょ。
  1. 2013/10/02(水) 16:12:52 |
  2. URL |
  3. 翼 #ZGMDThxQ
  4. [ 編集]

「現在でも、剱岳は険しく難関の山。
わたしには到底登ることは出来ないけれど、スクリーンで
その素晴らしい姿を拝めるのを、今から楽しみにしています」

  *   *

覚えてますか?
2007年11月17日付の「今年最後の山歩き」で
どなたかは こう記しております
剣岳点の記も読みながら・・・

それが 今や剣どころか・・・
まったくもって いやはやなんとも あーだ こーだ(ブツブツ・・・笑

青年小屋の主がこんな風に言ってましたね
「地球の中心に対して常に体の重心を真っ直ぐにして踏みしめること」
「つかまろうと重心を外すとバランスを崩し 足を滑らせる」と

恐怖心→早く何かにつかまりたい→バランス崩す→ステップ不安定→最悪滑落
とつながる訳で いたずらに恐怖心にとらわれないのは それだけで天賦の才ですね

でもね ネジはちゃんと締めておきましょうね(笑
無かったら ホームセンターで調達しましょう
で トルクレンチも使って相方さんにカチカチ締めてもらいましょう


  1. 2013/10/02(水) 23:43:59 |
  2. URL |
  3. SKYDOG #jYsgXq72
  4. [ 編集]

>老2さん

ぜひよろしくお願いします。
でもあっという間に、雪降る季節になっちゃいそうですね(ぐふ)
  1. 2013/10/03(木) 22:56:20 |
  2. URL |
  3. mie #YjQ.5aTo
  4. [ 編集]

>翼さん

基本的に、お転婆なんですよね(笑)
ジャングルジムの延長みたいなもんです。
昔から、高いところが好きでした、そう言えば(^^;

> 素性や経緯がよく分からないのも浪漫でしょ。

そう、浪漫ですね。
  1. 2013/10/03(木) 23:05:12 |
  2. URL |
  3. mie #YjQ.5aTo
  4. [ 編集]

>SKYDOGさん

そういえばそんなこと言ってましたねー・・・
そしてその2年後に、劔には登っているんですよね。
徐々にステップアップしていく様が、よくわかりますね(笑)

> 恐怖心→早く何かにつかまりたい→バランス崩す

ヌメってツルツルの岩なんかが恐怖で、まさにこの流れです。
実際、バランス崩してコケたりもしてますし。
高いところはぜんぜん平気なのに、沢の渡渉なんかには滅法弱いんですよ。
人間の感覚ってのは、おかしなもんですね。

> ネジはちゃんと締めておきましょうね(笑

でもネジ締めたら、ジャンなんかもう歩けなくなっちゃうかも!?
何本か抜けているほうが、生きていくには楽かもしれません(爆)
  1. 2013/10/03(木) 23:19:34 |
  2. URL |
  3. mie #YjQ.5aTo
  4. [ 編集]

うおおー!!

また知らない間にジャンジャンしてたとは!!てか、どんだけゆっくり部長様とお話してないんだろーって話(^◇^;)お互いボロ雑巾でしたかね(笑)
去年『あれがジャンダルムだよー!』と西穂高で説明してくださったのが思いおこされます。ラーメンって小さいつぶやき・・(笑)
挑戦する勇気はありませんが(とううよりまだまだ恐れ多い!!)、天使は気になりますなー・・
  1. 2013/10/05(土) 06:45:24 |
  2. URL |
  3. moo #-
  4. [ 編集]

>mooさん?(誰よ!笑)

> どんだけゆっくり部長様とお話してないんだろー

ついにそんな季節になちゃったということよねー(涙)
これから3ヶ月・・・がんばらねば!

> 挑戦する勇気はありませんが

独標でのmioりんを見る限り、結構イケるクチだと思うよー。
そのうちまた、プチ岩場体験出来るところにでも遠征しましょう。
その前に、紅葉見に登らないとねー。
赤兎もいいけど、荒島なんてどう?
以前に、Y村さんとも登ってるよ。
http://daybook.blog28.fc2.com/blog-entry-360.html
  1. 2013/10/05(土) 21:01:03 |
  2. URL |
  3. mie #YjQ.5aTo
  4. [ 編集]

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