
生ウニとイクラたっぷりの「リアス丼」 丸藤 釜石市
この時期は故郷に帰っている職場の親方を訪ねて
海の日の三連休は、遥々東北岩手へ相方共々お邪魔してきました。
今の職場に勤め親方と出会ってもうすぐ5年。
毎年この時期になると遊びに行こうと計画を立てるのだけれど
なかなかタイミングが合わず、ようやくついに今回、念願が叶いました。
親方はじめ、同じ職場の岩手チームの完璧なるバックアップを受けて
内容の濃い、とても贅沢な三日間となりました。
金曜の夜8時に福井を発って、一晩高速道路をひた走り(わたしは船漕ぎ係)
途中のPAで仮眠をとりつつ岩手入りしたのは午前7時。
今回居候を決め込むABさん(女子)のお家でちゃっかり朝食を頂いたあと
そこからは、チームの若手・T山さんの運転するワゴン車にみんなで乗りこみ、
あっちへこっちへと2日間みっちりお付き合い頂きました。
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今回の岩手の旅の大きなテーマはふたつ。
まず一つ目は、、、
東日本大震災の爪痕を、自分の目で確かめ記憶に残すこと。

現在の 陸前高田 高田松原

震災被害を受ける前の高田松原(2007年6月3日撮影) wikipediaより
震災が起きたとき、わたしは福井で親方と共に仕事をしていました。
TVやネットで繰り返し流される故郷の悲惨な状況を、遠く離れた福井で
岩手チームのみんなは、いったいどんな気持ちで観ていたことだろう。
家族全員無事の確認が出来たのは、震災から翌々日のこと。
親方は立派な方だから、わたしたちに動揺する素振りなどは一切見せず、
いつも通りに仕事をこなしていたけれど、心中を想うと居たたまれず
この震災は、わたしにとってもある意味とても身近に感じる出来事でも
あったのです。

車窓を流れる被災地の景色
あれから2年。
沿岸の町はだだっ広い空き地の様相でした。
このあたりは住宅地で家がぎっしりと建ち並んでいたとのこと。
以前の姿を知らないわたしたちはピンとこないのだけれど
この土地に暮らしていた方々には信じられない光景なのだろう。
山を切り崩し、その土砂で土地の高さを5Mほどかさ上げしようという
計画だそうで、大きな工事車両がひっきりなしに行き交っていました。

奇跡の一本松

震災直後の一本松(ヘリコプターより 彦野公太朗カメラマン撮影)
あまりにも有名になってしまった一億五千万円のレプリカ松。
この松の木を整備するにあたっては、ずいぶんと反対の声も上がって
いたようだけれど、シンボルというのはときに人を助ける大きな力も
持っているわけで、語り継ぐためのアイテムのひとつとしては
あってもいいのかもなと、この松を見上げながらわたしは思いました。


被害を受けたままの建物がそこかしこに。
陸前高田から、大船渡を抜け釜石まで。
沿岸の町で暮らしていた、親方の息子さんの家も、ABさんの息子さんの家も
みんなみんな、流されてしまった。
「ここに家があったんだよ」なんて、親方は笑っていたけれど
わたしはもうなんというか、言葉が見つからず、ただ唖然とするばかり。
まだまだ問題は山積のようですが、わたしたちにいったい何が出来るのか。
こうして被災地に出向くなどして、微力ながらも現地の経済活動に貢献する
ことくらいしか思い浮かばない。

海鮮が食べたいと言うわたしのリクエストで、お昼は釜石の和食処「丸藤」さんへ。
こちらのお店も当然津波の被害を受けて、店舗一階部分が損傷、ご自宅は全壊。
それでも今はこうして、被災前と同じ場所で営業を再開されています。
大好きなウニとイクラたっぷりの丼と、昼間っから生ビールを満喫♪
ドライバーのT山さん、ごめんなさい(笑)
店を後にし、釜石の生鮮市場「サン・フィッシュ釜石」でお買い物を楽しんだあと、
帰りは遠野に寄り道して
伝承園の南部曲り家を見学。
雨足が強くなってきて、残念だけどカッパ淵見学は諦めました。
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ABさん宅に送り届けていただいたあとも、親方を引き止めまた一杯。
いつも思います。なんという贅沢なお酒・・・
さぁ、明日は早起きですよ!
後編に続く。
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- 2013/07/19(金) 21:48:02|
- お出かけ
-
-
| コメント:6
> まだまだなんですね~!
まだまだなんだと思います。
ぱっと見は、だいぶ落ち着いているようにも見えるのですが
わたしたちにはわからない、大変なことがいっぱいあるようです。
姉さんも、ぜひ出かけて下さい。
そして、いっぱい食べていっぱいお買い物してきて下さい。
- 2013/07/25(木) 12:29:07 |
- URL |
- mie #YjQ.5aTo
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じぇじぇ!!お山かと思いきやいろいろ行って来られていたのですね!
『ABさん』…(笑)
あの時は、親方に何と声を掛けていいか、掛ける言葉が見つからなかったです。今もこんなに色濃く残っているんですね…。
実際目のあたりにしたら、思うこともいろいろあるんだろうな…
- 2013/07/27(土) 00:02:56 |
- URL |
- mio #-
- [ 編集]
> 『ABさん』…(笑)
本人が見たら怒るかしら?(笑)
> あの時は、親方に何と声を掛けていいか
そうでしょう?
わたしはほんとに、気の利いた言葉のひとつもかけて差し上げられなくて・・・
皆さんご無事との報告を聞いたときには、ホッとして思わず涙が出ましたよ。
> 実際目のあたりにしたら
他人事にしてはいけないのだと思います。
見て感じて胸に焼き付けて、忘れないでいれば、
これからも少なからず応援することも出来るでしょうし。
わたしはとりあえず、ウニをまた注文しました。えへへ。
- 2013/07/27(土) 13:19:29 |
- URL |
- mie #YjQ.5aTo
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mieさん、お久しぶりです♪
遅コメすみません。
私は岩手に親戚のおばがいて、内陸なので直接的に
被災したわけではありませんでしたが、余震が続く中、
高齢者の一人暮らしが心配で、我が家に空き部屋があったので
ちょっとの間でしたが一緒に暮らしてました。
その後、何度かおばちゃんや彼女の兄弟の家には行きましたが
沿岸部の被災地は昨年秋まで訪れる機会がありませんでした。
私が被災地を目の当たりにした時の衝撃や、言葉にならずに
すっとばしていたことを文章にされていたので、思わず反応してしまいました。
後編の早池峰の記事も、昔々、親戚に案内してもらったことがあったので
懐かしく拝見しました!
中身の濃い東北旅の記事、楽しませていただきました~!
- 2013/08/01(木) 17:46:39 |
- URL |
- きょこ #nEZ6Tck6
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お久しぶりです~
山もぼちぼち歩かれているようですね!
不帰、懐かしいです。
五竜のテン場、わたしたちは勝ち組(笑)。通路に張ったので。
さて岩手。
親戚がおられましたか・・・
それはさぞ心配な日々だったことでしょう。
被災地に出向いてお手伝いすることも出来ず、ただ手をこまねいているだけでした。
今も何が出来るわけじゃないけれど、こうして忘れずいることも大切なんじゃないかと
自分に言い聞かせています。
岩手、見どころ満載の良いところですね~
早池峰、今回はお天気がイマイチだったので、ぜひまた再訪したいと思っています!
- 2013/08/05(月) 12:49:34 |
- URL |
- mie #YjQ.5aTo
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