
絶景!剱・立山@鳴沢岳(2,641m)頂上付近
その110:05 キレット小屋出発
「ここからがキレット。慎重に!」
注意喚起の看板があちこちに。



と・・・気合を入れて臨んだ割には、事前にネットの情報で見た通り、
核心部はあっけないほどにほんの一瞬でした。
確かに一歩間違えれば、命の保証はないことに変わりはないけれど
慎重に進めば、それほど難しくはないと思います。
下腹部がモゾモゾするような高度感もあまり感じないし。
不帰キレット、大キレットと、これまでの経験がやはり大きいのかな。
それらと比較しても、難易度はかなり低いのではないかと思います。

振り返ってパチリ。
越えてきた峰々が圧巻。
ついさっきまでいた五竜岳が、もうあんなに遠くに・・・
人間の脚ってスゴイわ。
画像右下のほうに、小屋が小さく見えているのがわかるでしょうか?

このあたりまで来ると、ぼちぼちと対向者とすれ違うようになりました。
どちらかと言うとこちら側からは登り基調だから
岩歩きにおいては、あちら側から歩くほうが大変かもしれません。

時期的にはもうちょっと遅いけど、お花畑的なところも通過。
でも、常に相方の脚を引っ張ってる状態なんで、
のんきに花の写真なんて撮ってる場合じゃありまへんって。

12:15 鹿島槍ヶ岳ピークげっつ。
そびえ立つように見えた鹿島槍も、気付いてみれば意外と順調にクリア。
ちなみに、ここは双耳峰の方っぽ南峰。
手前の北峰は登山道から外れてましたがもちろんゲットしておきました。
だってピークハンターなんだもの。最近密かに貪欲なんですの。
すっかりガスって、何も見えましぇん。

あとは小屋を目指して標高を500mほど下げるだけ。
下りクイーン(相方命名)、もはや着いたも同然くらいな気分。

13:30 冷池山荘テン場着
樹林帯を抜けると、突然現れたテン場。
おや?ここのテン場も空いてますねぇ。
思いがけず予定よりも早く着いたので、このまま種池まで行ってまうか?
という案も浮上するも、残る体力で爺ヶ岳を越えるのはキツかろうとの判断で
予定通り本日はここまでとしました。

テントの設営を相方に任せ、わたしは小屋に。
聞けば小屋も割と余裕があるようでした。
どうした後立山!?
テントの受付を済ませ、水とビールとコーラを調達。

小屋前の看板。
驚くなかれ、テント場まで8分の文字。
急登をえっちおっちら戻れば、汗もまた吹き出すってもんです。ひー。
ちなみに位置関係がこちら↓

夜中にトイレに行きたくなったら嫌だな~・・・
もうそう考えるだけで、テントやめて小屋に泊まりたくなりました(笑)
ガスっているものの時折太陽ものぞくので、昨日五竜で濡れた諸々を
あちこちに広げて乾かします。
濡れたものを収納していた市のゴミ袋(45L)を、バタバタと広げて
乾かしていたら、お隣のテントのソロの若者に突然声をかけられた!
「もしかして、大野の方ですか?」
ひー!なんと隣の隣町、永平寺の方でした。
こんなところで、福井県民とバッタリするなんて~(笑)
彼は今日扇沢から入山し、明日一気に唐松まで行くとのこと。カッコイイねぇ~
早く着きすぎて、時間が有り余って暇なので
予習復習をしようと地図と睨めっこしていたら・・・
む?むむむ~?
今日歩いた感じだと、これ、がんばればもっと先まで行けるんちゃうん?
当初は種池から柏原新道を下る予定だったけど、
休みはあと2日あるんだし、針ノ木でもう一泊するっていうのもアリでしょ。
ってなわけで、急遽予定を変更して、針ノ木までさらに稜線を繋げることに!
針ノ木小屋まで、CT10時間。まぁなんとかなるっしょ。

翌朝 4:50 冷池山荘出発
まだ薄暗さの残る空に、劔・立山の稜線が浮かび上がります。
そうなんです、、、このルート、ずーっとずーっと劔岳と立山ビュー。
まずは、オレンジの屋根がメルヘンな、種池山荘を目指します。
途中サックリと爺ヶ岳中峰・南峰クリア。
でもこれ、朝で元気だったからサックリ登れたけれど
昨日だったらやっぱりキツかっただろうなぁ・・・

6:40 種池山荘スルー
たぶん大方の人は、ここで下山となるのでしょうね。
ここからは、人が少ないとても静かなルートでした。

地味にシンドイ岩小屋沢岳までの登り。
みるみる小さくなっていく種池山荘と、後ろにそびえる爺ヶ岳。

疲れて立ち止まっては劔を眺め、劔に励まされてはまた歩く。
それにしても、思わず溜め息が出ちゃう贅沢な眺め。
まさか歩くとは思わなかったから、前情報はぜんぜん入れてなくて。
後から知ったことだけど、このルート「ツルタテ大展望の縦走路」として
有名なルートだったんですねぇ。

今日歩く、針ノ木までのルート。
扇沢までは、日本三大雪渓のひとつでもある、針ノ木雪渓を下ります。

8:30 新越山荘
なんか、すごく地味な場所にある地味な小屋。
だけど、立地的にないと困る人もいっぱいいるだろうなぁ~と思います。

朝出発前にスープを飲んできたけれど、やっぱ米食わねーと
元気出ねーべさ。
ってなわけで、朝からカレーw
某所で議論になっておりましたが、福神漬けは歓迎派です(笑)

小屋からは絶望的に見えた急登を、案外順調にクリアするとそこが鳴沢岳。
まさに、「ツルタテ大展望台」でした。
左が立山、右が剱岳。
余談ですが、地図で確認すると・・・
この鳴沢岳の真下を、扇沢から黒部ダムまでの関電トンネルが走っている
のですねぇ。別名針ノ木隧道。一般車は通行不可だそうですが。
人間ってヤツは、ほんと、すごい事業をやっちゃいますね。
黒部に来ると、いつも思います。
さぁ!まだまだ、赤沢岳、スバリ岳、針ノ木岳と続きます。
CT3h30m。
というわけでここからが、試練の歩きだったんです・・・
長くなったので、
その3に続く。
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- 2013/08/22(木) 23:13:16|
- お山
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